近年、顧客による暴言や暴行、脅迫、不当な要求などの迷惑行為、いわゆるカスハラ(カスタマーハラスメント)が社会問題化しています。「お客様は神様です」は、そうしたカスハラを正当化する言葉として使われがちですが、本来の意味をご存じでしょうか?
「お客様は神様です」という言葉は、顧客の立場が強いことを示すカスハラ全肯定ワードとして誤って広まってしまっています。
本来の意味は、昭和36年ごろ、歌手の三波春男さんがコンサートのMC中、司会の方から「お客様をどう思いますか?」と尋ねられ、「お客様は神様だと思います」と答えたことに始まります。客席がとても盛り上がり、その後の各地のコンサートでも、同様の発言を求められるようになりました
その後、トリオ漫才のレッツゴー三匹さんがその発言をマネし、話題になったことで、三波さんの真意とはかけ離れた「お客様は神様だから、何をされても我慢して尽くしなさい」という誤解が広まりました。これがカスハラをする人の“全肯定ワード”として誤った進化を遂げ、現在に至っています。
カスハラ研修が必要とされる理由のひとつは、このような誤った認識、つまり「認知の歪み」=アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)をまず知ることにあります。
たとえば、「お客様は神様です」が、顧客の立場が強いことを示す言葉として受け取られている現状に対し、「お客様も私たちも、同じ人間であり対等である」という認識を持つことが必要です。
当たり前のことのようですが、この認識が曖昧なままだと、顧客から「お客様は神様だぞ」と脅されたときに、思考停止に陥り、そこから言われるがままに行動してしまうリスクがあります。
・カスハラの基礎知識
・事例・判例で学ぶ
・社会的背景と組織に及ぼす影響
・カスハラ発生時の対応ポイント
・役立つコミュニケーションスキル
・セルフケアの基礎を学ぶ
カスタマーハラスメントは、従業員の精神的負担を増大させ、離職や職場の生産性低下を招くリスクがあります。企業が主体的に対策を講じることで、従業員を守るだけでなく、組織全体の信頼性向上にもつながります。
本研修では、具体的な対応策と予防のポイントを学びます。あらかじめ対策を講じておくことで、被害者のメンタルヘルスへの影響を防ぎ、離職防止にも効果が期待できます。
また、相談を受けた際の対応や、相談することの重要性を理解しておくことも、被害者の心のケアに役立ちます。
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