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株式会社セーフティネット レジリエントワーカー® ~はたらくに寄りそう~

2022/10/31

テーマ:「仕事と子育ての両立」

昨今、セーフティネットの「なんでも相談電話窓口」では、職場で起こる問題に限らず、子育てとお仕事に奮闘されストレスを感じている従業員の方のお悩みが増えています。そこで今回は、「仕事と子育ての両立」に関する情報をご案内します。

 

<「なんでも相談」の感想>

子育ての相談を「なんでも相談」で話せると思っていませんでした。
私より大変な人はもっといる、大変なのはみんな同じって思っていたのと、なんとなくこんなことで相談していいのかなって、電話相談するのはハードルが高かったです。親に相談しても共感されず、友人に話を聴いてもらっていました。と言っても、友人がいつも話を聴いてくれるわけではありません。子供の世話で眠れず、夜に辛くなったときに話が出来たことで少しホッとしました。
※プライバシー保護のため、ご相談例は複数の相談内容を加工しています。

 

<多くの女性が出産後も仕事を継続している>

内閣府が「今週の男女共同参画に関するデータ第53回」(令和4年10月14日掲載)では結婚・出産前後の女性の就業率は85.1%となり、第1子出産後も就業を継続する女性は4割程度で推移してきましたが、2010年代から大幅に増加し、直近では約7割まで上昇しています。
また、第2子、第3子出産後の就業継続率は更に高く、約9割に達しました。多くの女性が結婚、出産後も仕事をしていることがわかります。
(引用:内閣府男女共同参画局
https://www.gender.go.jp/research/weekly_data/index.html

2022年10月19日閲覧)

 

<子育ての常識から自由になる(図書紹介)>

子育て支援に関する研究者である甲南大学文学部教授の高石恭子先生の御著書「子育ての常識から自由になるレッスン」(世界思想社)から仕事と子育ての両立のヒントとなる言葉を一部ご紹介させていただきます。

 

本文より一部抜粋*******

ドナルド・ウィニコットは、子どもの健やかな成長にとって必要なのは、「ほどよい母親 (good-enough mother)」であると言っています。完璧な母親(もしそういう人がいるとすればですが)は、かえって子どもの成長を阻害する。一番よいのは、最初は我が子と一体になり子育てに没入するけれども、子どもの発達に応じて、少しずつ子どもの欲求をとらえ損ね、応え損ねるようになっていく、ほどよい母親だというのです。母親もひとりの主体性をもった個人ですから、別の主体性をもったわが子と衝突したり、思いが食い違ったりするのは当たり前です。
いずれ子どもは自立し、母親のもとから巣立っていく時期が訪れます。社会では、誰も、母親のように自分の欲求を汲みとり、応えてくれることはありません。それならば、応えてくれない母親に幻滅し、少しずつ失望していくことをくりかえしながら、子どもは欲求を我慢したり、言葉で伝える努力をしたり、もっと広い世界に自らの欲求を満たせるよう働きかけていったりすることのほうが大切ではないでしょうか。(P.119-120)

*********

 

高石先生は、おかあさんたちの心を縛りつけている、「母とはこうあるべき」という「常識」とどう距離をとってどう付き合うかについて、子どもを育てるおかあさんの見方を解きほぐし、女性が母親になり子育てをする過程でどのような主観的経験をするか、専門家としての視点と自らの子育て経験を交え伝えてくださっています。
先生の言葉に勇気をもらう方も多いのではないかと思います。ご興味のあるかたはぜひ図書をご覧ください。

著者紹介
「子育ての常識から自由になるレッスン おかあさんのミカタ」 世界思想社
高石恭子氏 甲南大学文学部教授 学生相談室専任カウンセラー 専門は臨床心理学
https://sekaishisosha.jp/book/b583743.html

 

最後に

職業性ストレスは職場だけの問題ではなく、プライベートな問題も仕事への影響となります。
セーフティネットのような外部機関を従業員様にご利用いただくことで、メンタルヘルス不調予防のお役に立てると考えています。従業様へのご周知をどうぞよろしくお願い申し上げます。

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