カウンセラーへのインタビュー:原 靖子さん

人の心に寄り添い、支え続けるカウンセラーという仕事。
今回は、現場で活躍する皆さまに、日々の思いや大切にしていることをお聞きしました。
1. こちらで働いて何年になりますか。
21年。
2. 深夜帯のお仕事を選ばれた理由を教えてください。
カウンセラーの仕事がしたいという思いが一番にあり、応募できるところには積極的にエントリーしました。深夜の時間帯は、落ち着いた空気の中でじっくり相談を聴けることや、同じ時間を過ごす仲間との関わりを通して深い話ができることに魅力を感じて選びました。夜ならではのゆったりとした時間の流れも、自分に合っていると感じています。
3. 実際に働いてみて、一番大変だと思われることは何ですか。
孤独感や寂しさを抱えている方が相談に来られることが多く、その気持ちにどう寄り添いながら対話を終えるかに悩むことがあります。電話相談は「今の気持ちを少しでも軽くして、また数日頑張ってみよう」と思っていただけることに意味があると考えていますが、一度の通話で解決を望まれる方に対しては難しさを感じることもあります。
4. 深夜の時間帯ならではの相談や出来事にはどのようなものがありますか。
夜は特に孤独や寂しさを感じやすい時間帯です。そのため「自分を大切にしてくれる人がいない」「誰にも話せない」という気持ちからのご相談が多く寄せられます。ご自身を否定するお気持ちを抱えた方の声に耳を傾けることが多いのが、深夜帯ならではだと感じます。
5. この仕事を続けられている一番の理由は何ですか。
相談者の方がご自身の孤独や苦しみを率直に話してくださり、それを正面から受け止められることにやりがいを感じています。「解決してあげる」ことではなく、「その方の気持ちに自分がどう向き合うか」を大切にし、そこで生まれる人間らしい交流が少しでもエネルギーになれば、この仕事を続ける意味があると思っています。
6. ご相談を受けて「やっていてよかった」と思われるのはどのようなときですか。
「話せたことで気持ちを落ち着けることができました」と言っていただける瞬間です。ご相談者の言葉から、少しでも安心を届けられたのだと感じる時に、大きな喜びがあります。
7. 初めて勤務された際の印象やお気持ちを教えてください。
カウンセラーとして勤務できること自体がとても嬉しく、前向きな気持ちで臨みました。さまざまなキャリアを持つ先輩方と一緒に仕事ができ、「自分もこの場の一員になれた」と思えたことが大きな喜びでした。
8. 応募前に不安だったことと、実際に働いてみてどうだったかを教えてください。
応募前は「やるぞ!」という意気込みが強かったのですが、実際には「この場面ではどう対応すればいいのだろう?」と戸惑うことも多くありました。その経験を重ねることで、少しずつ成長できていると感じます。
9. どのような方に向いている職場だと思われますか。
自分自身の課題から目を背けずに向き合える方だと思います。その姿勢があるからこそ、相談者の痛みにも共感し、寄り添えるのだと思います。









